暗くて愚かなニクいやつ。

連続ブログ小説『LinK!』、感想貰えたら引くほど喜ぶ

『ヘッドバットおじさん(仮)に気を付けろ』好きな席の話


こんばんは、あんぐろいどです。
みなさんはどんながお好きですか?



……という言い方だと、聞き方がざっくりしていて分かりにくいですが、別に今回のテーマが心理テストというわけではありません。単純な質問です。

空間内にずらっと並ぶたくさんの椅子の中、あなたならどの辺りに座りたいですか?
教室の席だったり、バスの席だったりを想像して頂くと分かりやすいですね。

教室内の席なんかだと、一般的に人気な席と言えば、やはり『窓際の一番後ろ』ではないでしょうか。
漫画やドラマでも、主役や転校生が窓際の一番後ろの席に座ることが多く、数々の名シーンが生まれています。フィクションにおいては舞台になりやすい席と言えるでしょう。

教卓から遠く、前の席の人の背中に隠れられるので、机の上でよそごとをしたり。本を読んだり。隣の席の人と内緒話なんかをしてみたり。
教室内において、窓際の一番後ろというのは夢が膨らむ魅惑のスペースなのではないでしょうか。



しかし実際のところ、そう甘くもないようです。
教室の例だと、一番後ろの席は案外目立つそうです。
先生方も昔は学生でしたし、その席がどういう性質を持ってるか分かっているのでしょう。
逆に距離が近い分、一番前の席が意外と目立たないこともあるみたいですね。



僕のいた高校の教室は、廊下側の壁には窓が足元にしかなく、前後に出入り口がある形でした。
前後にあった出入り口は一部がガラスになっており、『窓際の一番後ろ』という主人公や転校生御用達の黄金スペースは見回りの先生等からは案外見られます。

外見の華々しさや煌びやかさに惑わされ、
うわ〜いw 窓際の一番後ろだ〜いw やりたい放題しよ〜w おならブ〜〜w
と考えなしに小躍りしていると、いつか痛い目を見てしまうかもしれませんね。

僕の場合その教室内では、『一番廊下側の列の後ろから3番目』の席が天国でした。
前述の通り廊下からは見られず、出入り口のガラスからも覗かれない。左手で頬杖をつき右手にペンを握り、考えているフリをして寝たりとかしてました。
その席に当たった時は思わず「最高かよ」と口から漏れたほど。おならは漏れていません。



バスに乗った時は、全席空いていたら僕は迷わず一番後ろの席に座ります。左か右かは気分によって変わりますけれど。
でも一番後ろだと、降車時に時間が掛かるというデメリットがありますね。走行中に席を立つのは危ないので、バス停に完全に停車してから立ち上がりますが、他の乗客を待たせてしまっているなあと思わなくもありません。

しかし、一番後ろの席にもメリットはあります。
例えば一番後ろじゃない席に座るとします。後方に席がある場所ですね。
そんな席に座ったが最後、背もたれから飛び出る僕の頭に、後ろに座る乗客から急にヘッドバットをかまされることもあるでしょう。最後列に座っていれば、そんな心配は必要ありません。

「痛えじゃねーか!」と抗議をすることが出来たらいいですけれど、見知らぬ他人に文句を言えない気の弱い方もいらっしゃいますし(僕がそうです)、そうやって文句を言っている自分自身が衝撃のあまり、すでに霊体になっている場合もあることでしょう。あるんです、きっと。死人に口無し。

当然霊体の声は、霊的な力を持たない一般人には届かないので、生前僕の後ろに座っていたヘッドバットおじさん(仮)はその後も前の席の人物を害なす都市伝説と化すことでしょう。
うえきの法則』という漫画にも、頭をダイヤモンドに変える能力者がいましたしね。そんな彼が後ろの席に座っていたらと考えるだけで恐ろしいものです。



人生もバスのように、ボタンを押すだけで降りられたら幾分か気は楽なんですけどね。
まあ幸運なことに、今はまだ人生というバスから降りる気はありません。(何とか…… ギリギリ……)

でも今みたいに、気軽に自己発信が出来ない時代にこのままの僕が生まれていたらどうなっていたんだろうと思わなくもないです。
肉体面はともかく、精神面はまず間違いなく死んでいたことでしょう。
それとも案外、時代に適応していたでしょうか。

そんなややネガティブなことを考え始めると無限に病んでしまいそうなので、この辺りで僕はボタンを押し、今回の記事というバスから一旦下車しようと思います。

次回の記事というバスに乗車する日が、今日から数えて、うえきの法則の連載が始まって終わったのと同じぐらいの期間(単行本全16巻分)空くことにならないことを祈りつつ。

それでは、あんぐろいどでした。